KORTUC、シリーズBラウンドで2,000万ドルの資金調達枠を確保 〜がん治療を変革する新技術の開発を加速〜

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【米カリフォルニア州パロアルト】― 放射線治療に対する抵抗性を示す腫瘍(放射線抵抗性腫瘍)に対して、新たな放射線増感剤(”radiosensitizer”)を開発する臨床後期開発段階のバイオテクノロジー企業、KORTUC INC.(コルタック・インク、本社米国)は、2025年6月30日付でシリーズBエクイティ・ファイナンスの初回トランシェ500万ドル(約8億円)の資金調達を完了したことを発表しました。本ラウンドは、日本のプライベート・エクイティ・ファンドMidas Capital(ミダス・キャピタル)が主導しています。

調達した資金は、現在英国とインドで実施中の乳がんを対象とした国際臨床試験の推進、および子宮頸がん・直腸がんを対象とする新たな臨床試験などに充当されます。乳がんを対象とする臨床試験については、2027年初頭に承認申請に必要な有効性に関する比較データを取得する予定です。

KORTUCの松田和之CEOは、次のように述べています。

「今回の資金調達は、がん放射線治療における永年の根本課題である腫瘍内低酸素状況(ハイポキシア)に対して、KORTUCの技術が有効であるとの国際的な信頼が高まりつつあることを示しています。治療抵抗性がんに直面する患者さんに、新たな治療を提供することが私たちの使命です。今回の資金により、有効性データの確実な取得と、グローバル展開の加速が可能になります。」

KORTUCの技術は、放射線治療に対する抵抗性の原因となる「低酸素状況」を改善してから放射線を照射するという、新しい治療法です。これにより、放射線の治療効果を安全に飛躍的に高めることを目指しています。この治療は、すでに日本国内でさまざまな固形がん種で1,000例を超える臨床実績があり、現在は英国Institute of Cancer Research(ICR、ロンドン大学附属がん研究所)を中心に、英国およびインドの主要ながんセンターとの連携で第Ⅱ相臨床試験が進行中です。今後は、直腸がん、子宮頸がんの試験を英国、フランス、米国、インド、タイで開始する予定です。

シリーズBラウンド全体としては、最大2,000万ドル(約30億円)までの追加出資を受け入れる枠組みが設定されており、そのうち1,500万ドル分については既に出資がコミット済みです。残り500万ドルについては、今後、適格な新規投資家に開放される予定です。KORTUCは、2027年の有効性データ取得後に次回資金調達ラウンドを予定しています。

【KORTUCについて】
KORTUC Inc.(本社:米国カリフォルニア州パロアルト)は、日本で創業された放射線治療分野のバイオテクノロジー企業で、現在は米国に本社を移し、がん治療のグローバル展開を推進しています。独自開発の放射線増感剤を用いたがん放射線治療を、世界各国の主要がんセンターとの連携により実用化し、世界中の患者に届けることを目指しています。
詳細は、当社ウェブサイト https://kortuc.com/ をご覧ください。

【出資者について】
会社名:株式会社ミダスキャピタル
代表者:代表取締役 吉村英毅
所在地:東京都港区赤坂8-11-37 いちご乃木坂ビル5階
Webサイト:https://kortuc.com/jp/